有休チャンス
話題になった「有給チャンスクイズ」メールの画像は、ブラック企業ユニオンのTwitterアカウントが8月17日にツイートしたもの。メールは2016年に送られたもので、標題は「Re: 有給 チャンス クイズ」。本文では「全問正解で有給チャンス」「不正回答は永久追放します。まずは降格」といった文章とともに、15ある都内の駅名を売上の高い順に並び替えるクイズが出題されていました。にわかには信じ難い内容ですが、有給休暇を取得するにはこのクイズに正解しなければならない――ということのようです。
この支店長がどういうつもりでこのメールを送ったのか想像もできませんが、これはジャパンビバレッジにとっては致命的ですね。
グーグル検索で「ジャパンビバレッジ」を検索すると、トップに「有休チャンス」が出てきてしまっています。「有休チャンス」というネーミングも秀逸ですので、年末のブラック企業大賞にノミネートされることは確実でしょう。
ところでこの支店長、有休チャンスメールの他にも「公開処刑メール」と称して失敗した社員をさらしあげしたり、腕立て伏せを強要したり、部下に蹴りを入れたりと、日常的にパワハラを繰り返していたようです。
この支店長がここまで露骨なパワハラを長期間にわたって繰り返していたならば、会社や人事部がある程度その事実を把握していたことは間違いないでしょう。
それにも関わらず、このような支店長の振る舞いがこれまで是正できていなかった原因は、会社全体の社風としてこのようなことが当たり前に行われる文化だった、というのが真実なのではないでしょうか。
加えて営業部門の力が過度に強くなっていたため、人事部が口を出せないような体質になっていたとか・・・。
そういえばジャパンビバレッジは他にも労働問題を起こしているようで、残業代未払い問題に端を発したストライキの発生とか、それを主導した組合員に懲戒処分を課そうとしてまたまた問題になっているとか。
親会社のサントリーともども非上場の企業ですので、このへんのところもガバナンスが機能していない要因なのでしょうか？
ちなみにジャパンビバレッジの経営方針には、「５あなたを大切にします。 喜びの創造に向け、活き活きとした魅力ある職場をつくります。」と謳われています。方針の5番目ということなので、優先度としては一番下ということを示しているのかな？
いずれにしても人事畑のkochorinとしては、ジャパンビバレッジの人事部には自らの倫理意識と正義感に従って、正しいと思うことをぶれずに実行していただくことを期待してやみません。
