kochorinの独り言

サラリーマンをリタイアすることに決めました。退職までの経過と、働くということに関して自分が考えたことなどをつぶやきます。

本音で話ができるネオリーマン

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北野:僕は2020年を境に、サラリーマンは「本当のことを言えるかどうか」で新旧タイプが分かれる気がしているんですが、箕輪さんはどう思います?

箕輪:まったくその通りだと思います。『死ぬこと以外かすり傷』の中でも書きましたが、空気の読み合いで生きているのが旧サラリーマンだとしたら「ぶっちゃけこうですよね?」と真実を言えるのがネオサラリーマン。これからの個人の時代には、圧倒的に価値があるのはネオサラリーマンですよね。

これはわたしもそう思います。
基本的にサラリーマンは経験を積めば積むほど、言っていいことと悪いことを忖度しながら生きています。言ってもいいことは、トップや上司にとってメリットのある考えや価値観であり、言っちゃダメなことはそれに反すること。それがたとえ事実であったとしても、上層部の意向に反することをはっきり口に出すと、組織では嫌われ、よほどの実力者でなければ左遷の憂き目に会うと思われているからです。


上層部の意向に沿った発言を繰り返しているうちに、何が自分の本心で、何が建前なのかすら分からなくなっている人もいます。
そういう人に本音の話をすると、大抵はじめはギョッとされますが、そのうち迷惑がられ怒りを表される人が多いです。何故そんなに怒るのでしょうか?


それはその人自身も本音ではそう想っているのに、そのことを口に出せずに我慢しているから。
自分に正直に生きている人の姿を見せつけられ、自分自身に嘘をついていることに気づかされたから。
自分は正直に生きることすらできない、勇気がない卑怯者だと言われているように思うから。

必要なのはちょっとした勇気なのかもしれません。みんなが一斉に本音で思っていることを言い合えたら、きっと今とは違う景色が見えてくる、そういう気がしています。
まずは気心が知れた仲間に自分の気持ちを打ち明けるところからスタートしたらいいと思います。必ずどこかに同じ想いの仲間はいますし、その想いが事実に基づくかつ強いものであるならば、必ずいつか大きなうねりを巻き起こす原動力になるはずです。



まず、勇気をもってはじめの一人になること。
自分自身の価値観と正義に嘘をつかないこと。
不平不満ではなく、前向きな気持ちと態度で真摯に事実と向き合うこと。
これからの時代、それができる人が最も必要とされる人材なのだと思います。



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定年退職者を食い物にする金融業界の闇

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「定年退職者を食い物にして利益を上げようとする金融業者がいる」と聞くと、サラ金や、街金などの闇金融を思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、この記事に見られるような悪質な勧誘を行っているのは、社会的信用度が高いと言われている大手の金融機関です。


そもそも退職金運用プランには、幾つか基本的な条件がある。

 その中で最も重要なのが、円定期預金と投資信託の割合だ。「投信50%以上」とあるのは、退職金の預入総額のうち、円定期預金が50%以下、投信が50%以上でなければ優遇金利が適用されないことを示している。

 次に知っておきたいのが、預入期間の意味だ。一般的には「3カ月物」と呼ばれるものが多く、「6カ月物」「1年物」もある。要するに、預入期間3カ月なら、優遇金利は3カ月分しか適用されない。年率換算6%と表示されていれば、実際には1.5%で考えた方がよい。満期を迎えて継続しても、その後はたいてい0.01%などの店頭表示金利が適用される。

実は高金利の理由は、ここに潜んでいる。退職金運用プランには「販売手数料が掛からない取引は原則、本プランの対象外となる」と小さく注意書きが付くケースがある。

 「まさに投信など金融商品を売り付けて手数料を稼ぐことが、銀行の支店長や営業担当者の仕事」(中野社長)なのだ。

 例えば、退職金のうち2000万円を退職金運用プランで使うと仮定してみよう。1000万円を投信に、もう1000万円を優遇金利の定期預金に振り分ける。銀行員はなるべく手数料の高い投信を売りたいだろう。もし3%掛かるとすれば30万円だ。

 一方で、優遇金利が6%だとしても3カ月物なら実際には1.5%で、利息収入は15万円にしかならない。つまり、手数料が優遇金利の利息を上回ってしまうのだ。


明らかに銀行サイドは、顧客である定年退職者の財布を狙いに来ています。定期預金の預け入れ期間を「3ヵ月」などに設定した上で年利換算部分の6%を強調し、一見好条件だというように誤認を誘うやり口などは姑息というか、全く誠実さの欠片も感じません。詐欺に近いやり方だと憤りを感じます。

結局、金融機関と顧客との間には利益相反が生まれやすい関係になっていて、これは大手銀行といえども同じことです。金融機関の得は顧客の損になるのですから、彼らの言うことに一切耳を貸してはなりません。窓口担当者や営業担当者がいかに親切そうで親身になって相談に乗ってくれているように見えても、それは上辺だけのことで、本心はあなたにバカ高い手数料の金融商品を売りつけよう虎視眈々と狙っているのですから、決して心を許してはならないのです。
というか、金融機関には絶対に資産形成の相談になどいかず、普通預金か定期預金の手続き等、必要最小限の接触に努めることが肝要です。
どうしても投資がしたければ、自分で勉強して金融リテラシーを高めてから行うか、金融リテラシーが比較的高そうな身内の人間にアドバイスを求めるべきです。

週刊ダイヤモンドが定年退職者向けに行ったアンケートによると、退職金の運用結果に不満を持つ人が4割以上いた。しかも、退職後に後悔しないためにやっておけばよかったこととして、「運用知識の習得」がトップにきている。



それはそうでしょうね。いきなり退職金で運用しようとしても、それまでに投資経験がない人だと金融機関のカモになるだけです。ですから、できるだけ定年前から自分で運用を継続し、金融リテラシーを高めておくことが大切です。

もし、その経験がないまま定年退職を迎えることになったとしたら、資産運用などに色気を出さずに定期預金(おかしな定年退職者優遇金利などがついていないものです)か、せいぜい個人向け国債に虎の子の資金を置いておくことをお勧めします。



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辛いものを食べた時の腹痛対策

わたしは基本的にお腹が弱いほうです。お酒を飲みすぎたり、辛い物を食べたりすると翌日は確実に下痢しています。
30才前くらいから牛乳アレルギーになってしまい、牛乳を飲んだだけで下痢するようになってしまいました。それまでは全然平気で、1リットルのパック牛乳を一気飲みしても大丈夫だったのが、加齢による体質変化なのか、お腹が全く牛乳を受け付けなくなりました。
牛乳自体は大好きだったので、ショックは大きかったです。(今では牛乳の代わりに豆乳を飲むようになりました。)

ただの下痢ならまだ我慢できますが、辛い物を食べた後の下痢は辛いですよね。腹痛を伴うのでとても仕事どころではなくなります。外出する予定があったりすると、移動途中のトイレの場所をシミュレーションしながら過ごすことになります。

ところで、実はわたしは辛い物好きでもあります。お腹は辛い物を受け付けませんが、お口の方は辛い物が大好きという困った嗜好をもっています。
うちの近所には、それはもう美味しい担々麺を食べさせてくれるお店があり、そのこってりとした旨味満タンのお味に魅了され、性懲りもなく何度もチャレンジしては、翌日後悔するという日々をおくっていました。

ところが、あることを試したところ、辛い物を食べた後でも翌日の腹痛が全くなくなったのです。わたしにとって非常に効果が大きかったそのあることとは何でしょうか?


それは毎朝、必ずヨーグルトを食べることです。
私の場合は妻が作ってくれたカスピ海ヨーグルトを毎朝2週間食べ続けた後、満を持して担々麺にリベンジを挑んだのですが、翌朝これまで悩まされてきた腹痛がウソのようになくなっているではありませんか。
おそらく、わたしの腸内でヨーグルト勢力が増殖し、辛み軍の勢力を駆逐したことで腹痛が抑えられたのでしょう。
ただ、連続して辛い物を食べるとやはり腹痛が起こることも確認しております。これは、せっかくのヨーグルト勢も辛み軍との戦いにより消耗を余儀なくされるため、ヨーグルト勢の腸内勢力が辛み軍を下回った時には腹痛が起こるのであろうと、わたしなりに解釈しています。

腸内環境が大事ってよく聞くけどホントなんだな、と気づかされた出来事でした。

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引きこもりとアーリーリタイア生活

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引きこもりって色んなパターンがあるんだなって勉強になりました。

わたしの場合、外に出たり、人に会ったりするのが怖いってことはないのですが、人と接することが面倒だとか、ウザいとか思うことはよくあります。
わたしも引きこもり予備軍というか、引きこもり適正があるのかもしれません。
そもそも人とたくさん接するのが好きというようなリア充志向の人はアーリーリタイアなんてめざさないのかもしれません。
そういう意味では、アリリタ願望がある人って、ある程度引きこもり適正があると言えるのかも。

ひきこもる人を取り巻く環境も変わり始めています。ひきこもりながら働いているという男性がいると聞き、宮城県を訪ねました。
高橋明史さん。実家で両親と暮らしながら東京の企業に勤めています。
ただし、職場はひきこもっている自分の部屋です。

ひきこもり歴6年(断続的) 高橋明史さん(30)
「ここです。」
高橋さんは、IT企業の社員としてホームページの制作や管理などを任されています。部屋にいながら全ての業務をこなしています。

高橋明史さん(30)
「朝9時に目が覚めたとしたら、9時10分にはお仕事開始できるんですよ。」

お笑い芸人 山田ルイ53世さん
「近いからね、職場が近いからね。」

高橋明史さん(30)
「そうそう。」

お笑い芸人 山田ルイ53世さん
「あれが布団ね。あそこで寝てるのね。徒歩2歩かな。」

高橋明史さん(30)
「ひきこもりには適した環境ですね。」

お笑い芸人 山田ルイ53世さん
「僕がひきこもってるときに、こういう(働き方)があればね。」

高橋さんが勤めるIT企業は、去年12月に設立されました。社員のほとんどがひきこもりの当事者です。会社では、ひきこもりの人が働きやすい環境を整えています。社員は始業時に自分の体調を数値化し、チャットで会社に報告。業務量を柔軟に調整できます。


これって働き方改革で最近持て囃されている在宅勤務そのものではないですか。
自宅で仕事が完結できるなんて理想的な働き方だと思います。
こんな感じの仕事だったら、リタイア後も暇つぶしと小遣い稼ぎを兼ねて、基礎控除の範囲内でやってみてもいいかもしれません。
職種がIT系だからこんな働き方も成り立つのでしょうか?

将来的にはこういうフリーランス的な働き方が増えていって、多様な働き方が可能な世の中になってほしいと思います。
朝から会社に出社して、夜まで拘束されるという自由度の低い働き方しかできない世の中は豊かとは言えないですね。


さらに、全く新たな生活スタイルを作り出している人たちもいます。やって来たのは和歌山県の山あい。市街地から車で2時間ほどの所にある古い建物です。

NPO法人「共生舎」。

ひきこもり経験者など17人が共同生活を送っています。

大部屋でほかの人といるのも、自分の部屋で1人で過ごすのも個人の自由です。

食事は気が向いた人が作ります。食費はスーパーでまとめ買いした肉や自分たちで育てた野菜などで安く済ませています。月々の負担は食費や光熱費、家賃などを合わせて、およそ1万8,000円のみです

生活費は、地域の人たちから頼まれるアルバイトで得ています。この時期は、近くのキャンプ場の清掃の仕事です。時給は850円。1日4時間で週2日働けば生活していくことができます。田んぼの手伝いや梅の収穫など、人手不足に悩む地域の貴重な働き手になっています。


これもう引きこもりっていうより、シェアハウスでの共同生活に近いイメージですよね。とても楽しそうです。
1日4時間、週2日労働で生活できるって最高。労働はこのくらいで十分です。

でも現代の日本に暮らしていれば、本当はそんなにお金が必要ではないのかもしれません。生活コストを最小化できれば、労働時間を極小化しても生きていけるライフスタイルが見つかりそう。
生きていくための最低限の基礎支出って実はそれほど大きくないのだと思います。

いずれにせよ、引きこもっている人もリタイアした人も、健康で文化的な最低限度の生活が送れる社会になって欲しいと思います。


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管理職の働き方改革

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大手メーカーの人事部に勤める40代の管理職です。
この1年で残業時間が急増しました。

今年3月の残業時間はおよそ80時間。
2年前の同じ月の2倍以上でした。
「働き方改革」が進む中、部下の業務を肩代わりするケースが増えたのが原因、と言います。

大手メーカー 管理職
「残業が付く一般の皆さんは『極力早く帰りなさい』と会社はすすめている。
その中で業務を回そうとすると、どうしても管理職が業務をとってやらないと回らない。」

しかし、肩代わりした仕事は、給与に反映されません。
残業代に換算すれば、20万円近くになるはずですが、管理職はいくら働いても役職手当の6万円だけだと言います。

大手メーカー 管理職
「残念というかショックというか、やっているのに報われない、そういうものを感じますね。」

働き方改革で一般社員の残業時間が削減される一方で、そのしわ寄せが管理職にきています。
全体の業務量が減らなければ、部下が早く帰った分の仕事を誰かが代わりにやらなければならず、その分管理職の負担が増えています。

管理職は職場の成果にコミットしていますから、上層部からは厳格にアウトプットを求められます。「働き方改革があるので目標は未達に終わりました」とは言えないですよね。

上から責められ、下からも突き上げられる。中間管理職の悲哀です。

わたしの会社でも同じ状況で長時間残業を余儀なくされている中間管理職をたくさん見ます。わたし自身も人事部門の部門長であり、彼らと同じような立場にありますが、わたしに関してはほとんど毎日定時に帰っていますし、年休もしっかりと取っています。

同じ管理職でも、わたしのように早く帰れる人と、遅くまで残業せざるを得ない人の違いを分析したところ、面白いことがわかりました。


①権限委譲の程度
部下に適切に権限委譲ができる人は早く帰れています。仕事を振る時に、その仕事の目的と最終的な納期、ゴールのイメージを共有してから渡すことにしています。渡した以上は、やり方も含めて基本的に部下に任せます。部下からの相談には乗りますが、こちらから具体的にあれこれ指示することはしません。
うまく権限委譲できていると、部下が自分の責任としてきちんと仕事を全うしてくれることが多いと思います。

権限委譲が下手な人は、そもそも部下との関係が良くない方が多いですね。部下を信用できないので全部自分でやろうとしますが、自分が大変になるだけでなく、結果的に更に部下の信頼をなくすことになり、悪循環になっています。


②直属の上司との関係
早く帰れる管理職は、直属の上司との関係を上手にリードしています。上司が最も大切にしていることを理解して、そのポイントを外さないように動いています。
また、上司との接触頻度が高いのも特徴で、短時間(5分程度)の報連相を頻繁に行いますので、上司からのダメ出しによる手戻りがほとんどなく、軌道修正があった時もさほど労力をかけずに素早く対応できます。


③他部署や上層部と上手に喧嘩(交渉)ができる
理不尽なことや、信念に反すること、本筋から外れた指示、要求があった時に毅然として反論できる人は、無駄な仕事を振られることが少なくなります。
「コイツに下手なことを言ったら、かなり面倒なことになるぞ」くらいに思われていた方が良いです。
お人好しだと思われていると、甘く見られて、面倒な雑用仕事をどんどん振ってこられるようになります。「うちの上司は上層部や他部署に対しても、しっかりと自分の意見を言っているぞ」と思われていた方が、部下の信頼を得られるようになると思います。


そうは言っても、うちの職場は特殊だからとか、うちの部下は能力がないので任せても無駄だととか、うちの上司は分からず屋だから話が通じない、とかうまく出来ない言い訳はいろいろありますよね。
わたしの会社の長残管理職たちも同じようなことを言ってますが、人事異動で人が代わったらあっと言う間に改善されたというケースも良く見る光景です。

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転勤が時代遅れになった理由

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昨年1年間に転勤(引っ越しを伴う人事異動)を経験したサラリーマンは、60万4000人もいました(リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」2018年)。20歳から59歳の正社員の2%に当たります。このうち家族帯同は39%。単身赴任が63%です。会社は社員とその家族に対して、引っ越しや子どもの転校を迫ったり、離れ離れの生活を強いているのです。


転勤制度はワークライフバランスや女性の活躍推進にとって大きな阻害要因になります。

転勤があるのとないのでは、社員の人生設計そのものが大きく変わってくる、それくらい大変に大きな問題ですが、このことを真剣に捉えて真面目に考えている企業はほとんどないと思います。

転勤があると思うとマイホームを買うのも躊躇してしまいます。家を買ったはいいけどすぐに転勤となったら、単身赴任するか、持家を賃貸に出して家族で引っ越すかの選択になります。
新築であっても買った瞬間に家の価値は大きく下がっていますので、売るという選択肢は取りにくいです。

わたしの会社でも新築でマイホームを建てたが数ヶ月後に転勤となり、賃貸に出したけど結局自分たちが住めるようになったのは30年後で、すでに家はボロボロになっていたという笑えない話を数多く聞きます。


また、共働きの家族だったら、パートナーに与える影響も大きいです。相手の転勤についていくならば仕事を辞めなければならないですし、仕事を続ける選択をしたとすると、別居生活を余儀なくされるということです。


子供にとっても一大事で、転勤についていくことになったら転校を余儀なくされ、仲の良かった友達たちと引き離されることになります。次の環境にうまく馴染めれば良いですが、いい結果になるかどうかは運次第です。

転勤についていかないとなったら、当然ながら親との別居を余儀なくされ、片親に育てられることになります。その方が望ましいと思う人はほとんどいないと思いますので、子供にとってはネガティブな事象といっていいでしょう。


こう考えると、転勤は社員だけでなくその家族の人生にも大きな影響を与える大問題なのですが、当の企業側にはほとんどそのような認識はありません。

専業主婦が当たり前だった時代には、転勤制度もありだったかもしれませんが、今の時代には全くそぐわなくなって来ており、今後も後生大事に転勤制度を維持しようとする企業は、就活生からも見放されて、次第に衰退していく運命にあると思います。

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徒弟制的修行論が現代には通用しない件について

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開店は午前9時。パティシエはその3時間前には出勤し、閉店後も翌日の仕込みに着手。帰宅は午後9~10時ごろになる。この間、休憩は3回30~40分ずつで、遅刻や仕事のミスがあれば5分ほどに短縮される。若手の休日は週1日だ。
 クリスマスやバレンタインの前には店に寝泊まりし、睡眠2~3時間という日も。「残業は毎月130時間以上。残業代もきちんと支払われていません」。パティシエの一人は訴える。
 7月中旬、関係者の告発を受けたとみられる労働基準監督署が、店に立ち入り調査に入った。特命取材班は、調査日の店の朝礼を記録したという音源を入手。オーナーがパティシエに口裏合わせのような指示をする様子が録音されていた。
 「休みが取れないのは問題といえば問題だけど、うまくごまかすように」
 「(1日)8時間、週休2日なら会社は立ちゆかん。仕事を早く覚えたいからやっていると説明するから、そのつもりにしといて」
 店では近年、パティシエが勤務中に顔をやけどする事故も発生。オーナーは自宅でやけどしたように装うことを指示し、労災事故を隠そうとしたという。

はい!ブラック企業認定です!
オーナーが「修行のため、本人が自発的にやっていること」と主張するのならば、以下の条件を正直に求人票に明記した上で、どれだけ就職希望者が集まるか試してみると良いと思います。

1.出社は朝6時、帰宅は午後10時の1日16時間労働です。
2.休憩は3回ありますが、仕事のミスがあれば5分に減らします。
3.若手のうちは週休1日です。
4.繁忙期は店に泊まっていただきます。睡眠は2~3時間になります。
5.残業は毎月130時間以上ありますが、残業代は支払いません。お店が立ちいかなくなりますので。
6.たまにやけど事故が発生しますが、その際は自宅で受傷したように装ってください。労災の手続きが面倒ですので。


こういうのは労働基準法違反とか、労働安全衛生法違反とかの前に、基本的人権の尊重を謳った憲法違反に該当すると思うんですけど。

そもそも、職人とか伝統芸能とか、徒弟制度をとっている組織っていうのは大抵ブラックだと言っていいと思います。技能を習得して一人前になるには下積みの期間が必要って一体どんな理屈?下積みなどの雑用は全部機械化、自動化して、人でしかできない本質的な価値ある作業を効率よく学べばいいだけです。

十年一日のごとく延々と同じことを繰り返すだけで、より楽で簡単に作業が習得できるように業務を改善していかなければ、何も変わらないのは当たり前ですよね。自分たちの企業努力と能力が足りないのを棚に上げて「職人の世界は~」と言い訳してるだけにすぎません。
こんな体たらくだから、「誰も職人のなり手がいない」などと嘆くことになるのです。

こういう徒弟制度をとっているブラック企業に勤めたい人などいるわけがなく、当然職人のなり手がいないので自業自得で衰退していくだけなのですが、馬鹿げたことに公益財団法人などを使って補助金を出して存続させようとする動きがあります。

そもそもまっとうに経営がされており、従業員を大切にし、価値ある製品、サービスを世の中に生み出していれば、補助金などなくても生き残っていけるはずです。
それができない事業体はそもそも社会に価値を生み出しておらず、また労働者も無駄に使い捨てられるだけなので淘汰された方が世のため、人のためになります。

人の払った税金をドブに捨てるような真似はマジでやめてくれくれないかな、と切に思います。



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