kochorinの独り言

サラリーマンをリタイアすることに決めました。退職までの経過と、働くということに関して自分が考えたことなどをつぶやきます。

管理職の働き方改革

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大手メーカーの人事部に勤める40代の管理職です。
この1年で残業時間が急増しました。

今年3月の残業時間はおよそ80時間。
2年前の同じ月の2倍以上でした。
「働き方改革」が進む中、部下の業務を肩代わりするケースが増えたのが原因、と言います。

大手メーカー 管理職
「残業が付く一般の皆さんは『極力早く帰りなさい』と会社はすすめている。
その中で業務を回そうとすると、どうしても管理職が業務をとってやらないと回らない。」

しかし、肩代わりした仕事は、給与に反映されません。
残業代に換算すれば、20万円近くになるはずですが、管理職はいくら働いても役職手当の6万円だけだと言います。

大手メーカー 管理職
「残念というかショックというか、やっているのに報われない、そういうものを感じますね。」

働き方改革で一般社員の残業時間が削減される一方で、そのしわ寄せが管理職にきています。
全体の業務量が減らなければ、部下が早く帰った分の仕事を誰かが代わりにやらなければならず、その分管理職の負担が増えています。

管理職は職場の成果にコミットしていますから、上層部からは厳格にアウトプットを求められます。「働き方改革があるので目標は未達に終わりました」とは言えないですよね。

上から責められ、下からも突き上げられる。中間管理職の悲哀です。

わたしの会社でも同じ状況で長時間残業を余儀なくされている中間管理職をたくさん見ます。わたし自身も人事部門の部門長であり、彼らと同じような立場にありますが、わたしに関してはほとんど毎日定時に帰っていますし、年休もしっかりと取っています。

同じ管理職でも、わたしのように早く帰れる人と、遅くまで残業せざるを得ない人の違いを分析したところ、面白いことがわかりました。


①権限委譲の程度
部下に適切に権限委譲ができる人は早く帰れています。仕事を振る時に、その仕事の目的と最終的な納期、ゴールのイメージを共有してから渡すことにしています。渡した以上は、やり方も含めて基本的に部下に任せます。部下からの相談には乗りますが、こちらから具体的にあれこれ指示することはしません。
うまく権限委譲できていると、部下が自分の責任としてきちんと仕事を全うしてくれることが多いと思います。

権限委譲が下手な人は、そもそも部下との関係が良くない方が多いですね。部下を信用できないので全部自分でやろうとしますが、自分が大変になるだけでなく、結果的に更に部下の信頼をなくすことになり、悪循環になっています。


②直属の上司との関係
早く帰れる管理職は、直属の上司との関係を上手にリードしています。上司が最も大切にしていることを理解して、そのポイントを外さないように動いています。
また、上司との接触頻度が高いのも特徴で、短時間(5分程度)の報連相を頻繁に行いますので、上司からのダメ出しによる手戻りがほとんどなく、軌道修正があった時もさほど労力をかけずに素早く対応できます。


③他部署や上層部と上手に喧嘩(交渉)ができる
理不尽なことや、信念に反すること、本筋から外れた指示、要求があった時に毅然として反論できる人は、無駄な仕事を振られることが少なくなります。
「コイツに下手なことを言ったら、かなり面倒なことになるぞ」くらいに思われていた方が良いです。
お人好しだと思われていると、甘く見られて、面倒な雑用仕事をどんどん振ってこられるようになります。「うちの上司は上層部や他部署に対しても、しっかりと自分の意見を言っているぞ」と思われていた方が、部下の信頼を得られるようになると思います。


そうは言っても、うちの職場は特殊だからとか、うちの部下は能力がないので任せても無駄だととか、うちの上司は分からず屋だから話が通じない、とかうまく出来ない言い訳はいろいろありますよね。
わたしの会社の長残管理職たちも同じようなことを言ってますが、人事異動で人が代わったらあっと言う間に改善されたというケースも良く見る光景です。

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