女性活躍推進
女性活躍推進が政治主導でさかんに叫ばれています。
人口減少国家の日本で労働力を確保するには、これまで労働力として活用してこなかった層を活用しなければならないからで、外国人雇用、高齢者雇用と同時に女性の雇用にも焦点が当たってきたという背景です。
女性活躍推進を実現するために超えなければならないハードルとして、ワークライフバランスの実現、働き方改革、男女均等待遇、保育所・託児所の整備などが挙げられていますが、あまり注目されていない論点として、女性自身の就労意欲の問題があります。
ソニー生保が実施した働いている女性に対するアンケート調査によると、「バリバリとキャリアを積んでいきたい」と答えた人は全体の37％にすぎず、「管理職に就いてみたい」と答えた人はわずか19.8％という結果が出ています。更に、「本当は専業主婦になりたい」と答えた人は39％と、4割の人が専業主婦願望を持っていることが分かりました。
わたし自身の経験ですが、とても仕事ができる優秀な女性がいたのでもっと高いポストに昇進してもらおうと本人に打診したことがありましたが、これ以上の責任を負うのは嫌だといってどうしても引き受けてもらえませんでした。このようなケースは男性ではほとんど見られませんが、女性には地位や収入はそんなに高くなくていいので、大きな責任を負いたくないと考える人が多い気がします。
女性自身の就労意欲、意識を上げていく取り組みをしていかないと、なかなか女性活躍とはいかない現実があるような気がします。
